『映像の原則』は、『機動戦士ガンダム』などで著名な富野由悠季監督の手による映像全般に関する技術書です。2002年の初版刊行以来、長年にわたり読まれ続けているロングセラーで、2011年にはデジタル技術を中心に全面加筆修正した改訂版が出版されました。
その『映像の原則』が、このたび、著者である富野氏と出版元のキネマ旬報社との許諾により、台湾で出版されることとなりました。同書の、初の海外版となります。
このブログは、『映像の原則』台湾版の出版を記念して特別に立ち上げたものです。出版・発売関連情報のほか、『映像の原則』そのものの紹介、そして富野由悠季監督本人とその作品についての話題を、毎週お届けする予定です。また、日本では見られなかった独自のアプローチも試みます。
『映像の原則』は日本では映像の専門書という体裁で出版されています。しかし、実際には、映像関係者に限らず、あらゆる分野のクリエイターに愛読されています。このように広く受け入れられていることから、この本が著者の意図を超えるポテンシャルを持っていることが分かります。
そこで、当ブログの第一の目的として、この本に書かれた「映像の原則とはいかなるものか」を伝えつつ、「映像を分かる楽しさ」を発信することにいたしました。この本に綴られた言葉の数々は、創作側のみならず、視聴者である我々にとっても知的刺激となり得ますし、楽しさを生む源ともなります。
いわば、本書は「作る側」にとっての技術書であり、「見る側」にとってのハウツー本でもあるのです。
富野由悠季監督は現在、秋放送のTVシリーズ『ガンダム Gのレコンギスタ』と来年以降公開予定のハリウッド提携アニメ映画とに着手しており、大きな注目を集めています。
しかし、その作品の持つ徹底的なエンターテイメント精神は、きちんとした技術体系によって裏で支えられていることは、実のところ、日本でもあまり知られていません。これは台湾でも同様です。そこで、来るべき新作『G-レコ』とハリウッド提携映画とをより一層楽しむためにも、創作の極意と洞察の快感、そして富野由悠季という人の意志を多くの台湾人に伝えたいと考えています。
今回の出版は、きっとそのきっかけになると強く信じています。
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